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田中千里 (哲学者) : ミニ英和和英辞書
田中千里 (哲学者)[たなか ちさと]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [た]
 【名詞】 1. rice field 
: [なか]
 【名詞】 1. inside 2. middle 3. among 
: [せん ち, ち]
 【名詞】 1. thousand 2. many
千里 : [せんり]
  1. (n-adv,n-t) 1000 ri 2. (a) long distance 
: [り]
 【名詞】 1. ri (old measure) 2. 2. 44 miles 
哲学 : [てつがく]
 【名詞】 1. philosophy 
哲学者 : [てつがくしゃ]
 (n) philosopher
: [がく]
 【名詞】 1. learning 2. scholarship 3. erudition 4. knowledge 
学者 : [がくしゃ]
 【名詞】 1. scholar 
: [もの]
 【名詞】 1. person 

田中千里 (哲学者) : ウィキペディア日本語版
田中千里 (哲学者)[たなか ちさと]

田中 千里(たなか ちさと、1924年 - 1998年8月11日)は、日本のアヴェロエスイブン・ルシュド)〔田中千里自身は「ルシド」と転写したが、現在では「ルシュド」が一般的なため、当記事も「ルシュド」とした〕研究者。兵庫県出身。近畿大学教授

==概要==
日本で初めて、イブン・ルシュドの専門的研究に従事した人物。
また古代ギリシアの学術のイスラム世界への継承を主題とする単著も、本邦で初めて手がけた。その他、英語訳聖書に関する数多くの論文も残している。
京都大学の山内得立(やまのうち とくりゅう)を指導教官とし、その後、ともに京都大学の西洋哲学史第六講座(中世哲学史研究)の担当者であった高田三郎山田晶らの薫陶を受けた。
研究は、ラテン語訳されたアヴェロエスのテキストをもとに行われ、アラビア語やヘブライ語の資料には着手していない。

としては、次の点が指摘できる。
上の引用は、トマス・アクィナスの『知性の単一性について --- アヴェロイス派への反論』におけるアヴェロエス批判を検討した結果のコメントである。

遺稿となった「アヴェロエス研究(1998)」では、イブン・ルシュドがアリストテレスの『霊魂論』につけた注解やイブン・ルシュドの自著『矛盾論の矛盾』のラテン語訳に依拠して、アヴェロエスの知性論を論じた。アヴェロエスは魂の中に三つの知性が存在すると注解に書いた。第一が受け入れる知性、第二が働きかける知性、第三が生成された知性である。田中1998は、この第三の知性の性格をトマス・アクィナスによるアヴェロエス批判や、アヴェロエスによるアルガゼル批判を紹介しながら明らかにしていった。アヴェロエスによると思惟的知性(第三の知性)は、あらゆる個人に単一である質料的知性(第一の知性)とは異なり、個別的人間の生成消滅によって生成消滅する。そして、個人における知性は肉体の死に伴って消滅するが、人間共通の知性に吸収されて永遠に生き続けるという。田中1998は、トマスがこうした個人的魂の存続を認めないアヴェロエス説を批判し、1277年にアヴェロエス派が異端とされるまでの経緯を述べる。次に、神の働きかけはあらゆる事物に見いだされるとしたアルガゼルの自然観及び哲学者(ファルサファ)批判に対して、アヴェロエスが、神の働きかけが継続して知られることはなく神の働きかけを知る知識は常に存在しているものの本性に応じるものである、つまり、人間の本性によって神の働きかけを知ることができる点を指摘して反論したことを紹介する。遺稿の締めくくりとして田中1998は、アヴェロエスにおける本性の見解が原因と結果の実情に基づいて因果律を確認するものであり、当時としては革新的なものであった、それ故に時代や民族を超えて人類共通の文化遺産となったと述べた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「田中千里 (哲学者)」の詳細全文を読む




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